地学実験の記録
2021年度第2クォーター(その3:7月9日〜7月16日)

2021年7月9日:地形図学実習(金沢大学総合教育2号館地学学生実験室)

 野外地質調査実習の予定だったが犀川の増水とときおり降ってくる雨のため学生実験室の中での図学実習にした.早朝の犀川の水位はこの程度.通常の実習ならば支障のない水位だが,砂金の採集実習にはやや高すぎた.


 下流側の水位.流速がかなりはやい.

 左側の写真は7月2日の野外調査実習のときのもの.右側は2日前の増水時.

 7月2日の地質調査実習時の河床.

 7月7日の増水時の河床.

 定刻の午後1時15分から地学学生実験室での地形図学の実習を行った.

2020年7月16日:野外調査実習5(金沢市小二又)

 今学期最後の野外調査実習の予定だった.梅雨の期間での植生の繁茂が予想されたので,午前中のうちに金沢市小二又の実習ルートをひとめぐりしておいた.金腐川沿いの最初の地点は植生が深くて露頭はまったくみえなかった.


 農道をややあがったところにある第2地点も同じだった.あまりの植生の深さに露頭へ近づくことすらできない.

 大型車両の待避所にある3番目の地点は,植生に覆われてはいたものの実習は可能だった.

 小二又のバス停近くの凝灰岩の露頭は問題なし.

 角間キャンパスにひきかえす途中でドローンをあげて実習のおさらい用画像を撮影しておいた.

 南側にカメラをむけると,戸室山の崩壊地形や崩落堆積物の地形がよくわかった.

 午後1時15分に地学実験の開始.学生実験室で今日の実習での注意点や留意点を学生たちに伝えたのちに大学のバスで実習地へ移動した.

 これまでの実習のときとはちがって大学のバスは県道井波線を南砺方面へまず走る.途中で戸室山が正面にみえてくる.

 植生で露頭をみることができない第1と第2の地点についてはバスの中からの説明ですませた.

 3番目となる大型車の待避所で今日の実習を開始した.

 待避所の奥にある露頭を学生たちに観察してもらう.これまでの実習でみてきた地層との対比にとくに留意してもらう.

 ここに分布するのは化石をともなわない暗灰色の砂質泥岩.

 学生たちが露頭を観察しているあいだにドローンで周辺地形の写真を撮っておいた.

 この位置からだと小二又の大露頭がよくみえる.

 3番目の露頭があるあたり.

 ひきつづいて小二又のバス停近くにある凝灰岩の露頭を訪れた.ここでもしばらくの自由観察時間とした.

 学生たちにとってははじめてみる軟らかい凝灰岩になる.この凝灰岩の層位的な位置や成因と想定される大規模火砕流についてここで説明しておく.

 それから全員で小二又の大露頭がみえる位置へ移動した.

 大露頭をみながらここでの地層の重なりを説明し,これまでの4回の実習で学生たちがみてきた地層と対比させながらそれぞれの岩相を説明した.

 午後3時前に大学のバスに乗車して角間キャンパスへ.

 県道井波線をバスはキャンパスへ走る.

 午後3時に角間キャンパス総合教育2号館の地学学生実験室に戻った.

 これまでの野外調査実習の成果を地形図に色分けでまとめてもらい,地質図の作成方法やその意味について説明して今日はおしまいにした.

  • Camera: Pentax WG-2 Red, Ricoh WG-6 Orange, Ricoh WG-4 GPS Blue and DJI Spark
  • Lens: SMC Pentax, 5-25mm f.3.5-5.5 and Ricoh Lens 5-25mm f.3.5-5.5