地学実験の記録
2021年度第3クォーター(その2:10月22日〜11月5日)

2021年10月22日:地質調査実習2(石川県金沢市大桑町)

 今日は大学の大型バスを利用しての野外調査実習だった.朝から秋晴れのいい天気だった.学生実験室で今日の実習内容を説明し,野外での注意点などを話したのちにバスに乗車して大桑町の実習地へ向かった.角間キャンパスの樹木のかなりが紅葉していた.


 角間キャンパスから田上新町,そして山側環状道路へ.

 山側環状道路から涌波へあがり,それから大桑町を流れる犀川近くの簡易野球場へ.

 簡易野球場の駐車場でバスを降り,そこで現在地をまず確認してもらう.

 駐車場から犀川河原の実習地へ移動した.

 昨日の下見のときと同じく犀川の水位はまだ低いままだった.

 化石を採集するときの留意点や注意点などを学生たちに伝え,上流側から下流側までの露頭を学生たちとひとめぐりした.例年になく植生が全体に深い気がしたが化石採集への支障はなさそうだ.

 学生たちは思い思いの場所で地層を掘り始めた.ここに分布するのは大桑層中部の青灰色細粒砂岩.貝化石が多産することで有名なところだ.這い跡などの生痕化石もふつうにみることができる.

 世界最大のサケ科魚類の背骨化石がみつかったのもここだ.

 この露頭の上流側でも地層をたたく学生たちの姿がみえた.わりと長いツノガイの化石がみつかっていた.

 秋のおだやかな日差しがここちよい日だった.露頭のなかばあたりでは植生がとくに深いようだった.

 砂岩から化石をみつけようとする学生たちだったが,今学期はそれほどうまくみつからないようだった.

 それでも,深く掘り込んだところからきれいな貝化石がみつかっていた.

 破片としてみつかる貝化石が多いようだ.

 水際で採集する学生たちには,安全確保のためTAがそばにいてくれる.

 ドローンをあげて化石採集地の画像を撮っておいた.

 真上からみた化石採集の実習地.川沿いの露頭に学生たちがちらばっている.

 70メートルほどの上空から西側をみる.次回の実習地となる野田山がよくみえる.犀川沿いの河岸段丘の発達もよくわかる.

 同じ位置から東側も撮影しておく.とおくに医王山がみえる.

 上空からみた化石採集地とその上下流側.

 化石採集をつづける学生たち.

 いい天気がつづいていたが南側の空に黒い雲が現れた.採集した化石をパッキングするように学生たちに指示した.

 午後3時40分に現地実習終了.駐車場で待っていてくれた大学のバスへひきかえす.

 大学のバスに乗車して角間キャンパスへ.

 簡易野球場周辺の紅葉がきれいだった.

 山側環状道路と県道をとおって角間キャンパスへ.

 午後4時に角間キャンパスに到着.学生実験室へ.

 貝化石の整形・鑑定実習の準備をしてのちに実験終了.

2021年11月5日:地質調査実習3(石川県金沢市野田山)

 今日も秋らしいおだやかな天気にめぐまれた.予定どおりに野田山での地質調査実習にでかけることにした.学生実験室での説明ののちに大学のバスに乗り込んで実習地へ移動した.


 角間から田上をとおって山側環状道路へ.すぐに浅野川を横切る.学生たちには移動経路を地形図で確認しておくように指示してあった.

 つぎに犀川を横断する.山側環状道路沿いのイチョウ並木がきれいだった.

 山側環状道路から野田山墓地へのぼる道路に入る.しばらくのぼって平坦なところに出たところでバスを停めてもらった.

 場明日を降りたところで学生たちには現在地を地形図上で確認してもらい,それから平栗へつづくリンドウを歩いた.

 しばらく歩いたところに最初の実習露頭がある.学生たちにはここでまずは自由に観察してもらった.

 ここには淘汰不良の円礫岩が露出する.おおきなものでは30センチほどの大きさの礫が雑多に積み重なっている.

 自由観察終了後に礫岩や堆積岩全般について説明し,それから次の露頭に移動した.TAのアミラが先頭にたってくれる.交通量が多い道路だがTAのふたりが大型車両がくると警告を発してくれる.

 林道沿いの紅葉がきれいだった.日差しもあたたかい.林道の途中の2ヶ所で立ち止まり,竹藪の奥にある礫岩や砂岩露頭をとおめにみてもらう.

 林道沿いにある2番目の観察路等に到着した.ここでもまず自由観察時間をとった.ここには大桑層の黄褐色細粒砂岩が露出する.貝の印象化石がまれにみつかるところだ.

 この露頭は真ん中にある沢をはさんで左右に分かれている.学生たちはふたてに分かれて観察をはじめた.

 ここでドローンをあげておさらいようの画像を撮影しておいた.

 上空からみると,最初の観察地点や2番目の観察地点,これから行く予定の3番目の観察地点の位置関係がよくわかる.

 リンドウとは反対側の写真も撮っておく.

 撮影の角度と高度をかえてもう1セット.画像の真ん中あたりの林道に学生たちの姿がみえる.

 ドローンを回収しながら近距離の写真も撮っておいた.

 自由観察時間ののちに砂岩について説明しここでの実習を終えた.化石については,植物化石をみつけた学生がひとりいただけだった.

 リンドウをさらに歩いて3番目の露頭へ移動した.ここには風化で黄白色になった泥岩が露出する.

 学生たちにはさっそく観察にとりかかってもらった.泥岩の手触りやにおいに注意してもらう.

 泥岩についての一般的な説明や,泥岩の利用について解説して実習終了.

 林道の入口あたりで待っている大学のバスへと引き返した.時間がなかったので今回は歩測の練習はなしにした.

 紅葉に彩られた林道をひきかえす.林道の入口あたりはスギの植林地になっている.

 大学のバスに乗り込んで角間キャンパスへ引き返した.

 山側環状道路をとおり田上をとおって角間キャンパスへ.

 自然科学5号館あたりの紅葉がみごとだった.

 北地区の周回道路をとおってメタセコイア並木がある総合教育1号館へ.

 学生実験室に戻り今日のまとめと課題をやってもらって実験終了.

  • Camera: Ricoh WG-4 Lime Yellow, Ricoh WG-6 Orange, Fuji Z250fd, DJI Mavic Mini and DJI Mavic Pro
  • Lens: Ricoh Lens 4.5-18mm f.2.0-4.9